上人豊田歯科
こだわりの感染対策
安全な環境で
治療を受けていただくために
上人豊田歯科では、患者さんに交叉感染(治療のために共有した器具類や環境、医療従事者の手指などから微生物が伝播し感染すること)を絶対にさせないこと、そして当院のスタッフも感染しないことを大切に考えています。
歯科は、医療機関の中では外科と同様に感染リスクが高い診療科です。滅菌処置をしっかり行わないと、歯は良くなったのに病気に感染してしまったということになりかねません。
当院では、第一種歯科感染管理者の資格を持った滅菌専任スタッフが感染管理をしています。また、現在の医院は、滅菌をしっかりするために診療室内を設計して建設したものです。
22年前から今に至るまで、時代にあわせて機械・器具をバージョンアップしながら、感染管理を徹底しています。
感染対策とは?
歯科医院で行われる感染対策には、主に「滅菌」「消毒」「洗浄」の3種類があります。
「滅菌」とは、全ての微生物を物理的手段・化学的手段を用いて、殺滅させるか完全に除去し無菌状態を作ることを言います。
「消毒」とは、人体に有害な微生物の感染性を物理的手段・化学的手段を用いて、なくすか菌量を少なくすることを言います。
「洗浄」とは、流水と洗剤などを用いて、目視できる汚染を洗い流すことを言います。
感染対策としてすべてのプロセスが重要であることは言うまでもありませんが、最終的に「滅菌」のレベルまで対策をしておかなければ、本当の意味での感染対策とは言えません。
上人豊田歯科では、これまでに何度も改善しながら滅菌システムを構築し、安全な環境で治療を受けていただくための対策のレベルを上げてきました。
上人豊田歯科の感染対策
上人豊田歯科がこだわる「安全な環境」を作るために、具体的には次のステップで感染対策を行っております。
STEP1:回収・片付け
患者さんの診療が終了しましたら、滅菌担当チームが処置に使用した器材の回収を行います。作業を行う際には必ずグローブを着用し、感染物・ゴミ・タオルなどを全て回収します。
STEP2:診療スペースの拭き上げ
診療で使用したスペースをすべてキレイに拭き上げます。患者さんが座ったユニットはもちろん、術者や補助者が座った椅子、診療台に付属するライトやテーブル、うがいをした水の排水部分など、すべて水1滴残らないように拭き上げております。
また、拭き上げに使う雑巾は高い除菌効果のある次亜塩素酸水に10分以上つけ置きしたものを使用し、拭き上げ後には廃棄しています。
拭き上げの際のグローブも1患者につき1グローブの原則を徹底し、拭き上げの際にも必ず診療スペースごとに新しいグローブへと交換するように徹底しています。
STEP3:分別
回収した器材などは、滅菌室で分別します。「洗浄する器材」「ごみ(可燃物・不燃物・感染物)」「モーター類」「タオル」など、それぞれの場所に分別します。
STEP4:洗浄・消毒
血液やだ液(タンパク質)が付着した器具は、確実な洗浄を行う事で感染リスクを低減できます。逆に、不十分な洗浄でタンパク質の汚れが残留すると、その中に多くの微生物が残り、その後の消毒・滅菌が不完全になる可能性があります。
当院では、洗浄に高性能洗浄器ミーレジェットウォッシャーを使用し、洗浄・乾燥を1時間30分の工程で行い、国際規格(ISO15883)に準拠した消毒レベルをクリアしていきます。
また、滅菌担当者の経験や知識の差によって生じるヒューマンエラーを防止し、またスタッフの針刺し事故の防止などにもつながっています。
その後に、小さな器具などは、超音波洗浄機で細かい分子レベルの汚れまで落とします。
STEP5:パック
ジェットウォッシャーで洗浄・乾燥後、滅菌用のバッグに封入します。バッグは器材の大きさに合わせて詰めすぎないように、またバッグにしわや破れの無いように注意深く確認しながら行います。
もちろん、滅菌バッグの再使用はいたしません。一度使用したものは、全て処分しています。
STEP6:滅菌
当院の滅菌は、オートクレーブ・オートクレーブクラスBリサ・ステイティムの3種類の器械で行います。診療で使用する器材のそれぞれに適した滅菌・消毒の方法があるため、複数の器械を使って滅菌・消毒に臨む必要があります。
診療で歯や入れ歯を削るために使用するハンドピースは、患者さんおひとりおひとりごとに交換しています。使用後は洗浄・注油・滅菌を行い、安心して治療を受けていただけるように徹底しています。
また、歯を削ったり磨いたりするためにハンドピースに装着して使用するバーは、使用後にすべてハンドピースから取り外し、ハンドピースと同様に洗浄・滅菌を行っています。
STEP7:保管
滅菌後は、必ず清潔な手で清潔域へ保管します。滅菌したから大丈夫ということではなく、滅菌後の保管や取り扱いまで完璧に行って初めて、感染対策が成立するものと考えています。そのため、保管場所や保管期限の管理も徹底して行っています。
※本動画は16年前に撮影したものです。現在の滅菌・消毒と手順、機材が異なっているところがありますが、基本的には同じです。
感染対策に活用する機器
上人豊田歯科がこだわる「安全な環境」、そのためにどのような機器を活用しているのか、簡単にご紹介させていただきたいと思います。
高圧蒸気滅菌器で、121℃から132℃での20分乾燥工程で滅菌を行います。
クラスBはヨーロッパの滅菌基準をクリアしている高圧蒸気滅菌器で、135℃で40分〜50分真空での滅菌を行い、水分が残ることはありません。真空で細部の空気を引き抜くことで蒸気が行き届き、滅菌が行われます。内部構造のある器材・外科処置やインプラントに使用する器材など、すべての器材に有効です。
小型高速オートクレーブで、主に処置で使用するハンドピースの滅菌に使用します。
処置に使用するハンドピースの内部を洗浄する器械です。診療で使用したハンドピースは、すべてクアトロケアで内部洗浄・注油を行ってから、滅菌しています。
国際規格(ISO15883)に準拠した、高性能洗浄器です。洗浄・滅菌担当者の経験や知識の差によって生じるヒューマンエラーを防止するために、当院でも導入しました。