大分県別府市の歯科医院

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当院で行う検査について

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より的確な治療を行うために

上人豊田歯科では、実に多くの検査があります。なぜなら、症状やトラブルが起きている原因について正しく理解できれば、より的確な治療を行うことができるからです。

また、原因改善のない治療というのは、再び悪くなるリスクを高めることになります。患者さんから「歯科治療が長引いて全然終わらない…」という話を聞くことがありますが、削って被せてまた悪くなった…ということを繰り返していたら、症状は永久に改善しません。

身体の不調があれば、病院に行って検査を受けますよね? それは原因が分からなければ適切な治療ができないからです。歯科治療でも、それはまったく同じことです。逆に、原因が分からない状態が続けば、それこそ不安は無くならないと思います。

ただし、これらの検査はすべての方々に実施するものではなく、患者さんおひとりおひとりの症状やリスクに合わせながら、私たちから必要な検査を提案しています。

私たちが治療を行うにあたり必要な情報を得ることで、問題を見落としたり、治療方針を見誤ったりしないように、私たちが自信を持って治療に取り組むためにも必要な検査にはご協力をお願いしたいと思います。

どんな検査があるの?

具体的には、次のような検査を行っています。

レントゲン撮影(健康保険適応)

レントゲン撮影では、「パノラマ写真」と「デンタル写真(10枚法または14枚法)」の2つの検査を状態に合わせて実施します。

パノラマ写真は、むし歯や歯並び、歯周病の全体的な進行具合、通常のデンタル写真では見落とす腫瘍、顎関節の形態や歯を失った部分や親知らずの確認、神経があるのかの確認など、さまざまなことが1枚の写真で把握できるレントゲン画像です。

しかし、パノラマ写真は細かいむし歯や歯周病の診断は得意ではありません。そこで、必要な方には部分ごとに歯の状態を撮影するデンタル写真(10枚法または14枚法)を撮影して、より細かくむし歯や歯周病の状態を確認して、的確な診断を行っています。

撮影する枚数が多いため大変というデメリットがありますが、それ以上に「むし歯や歯周病の状態を見逃さない」というメリットがあり、その目的で撮影させていただいています。

歯周病検査(健康保険適応)

歯周病検査では、レントゲン写真を元に歯を支える骨(歯槽骨)の状態をチェックすることに加えて、プローブという棒状の器具を使って歯と歯ぐきの間にあるすき間(歯周ポケット)の深さを調べるプロービング検査を実施します。

同時に、出血している場所や歯の動揺度、歯ぐきの厚み、膿の具合などを調べます。特に歯周病の活動性を表す症状に歯周ポケットからの出血がありますので、歯周病検査を行うことで重症度の判定を行います。

口腔内写真撮影(健康保険適応)

お口の中というのは意外と暗く、そして狭く小さいため、目視だけで判断すると細かい症状を見逃してしまうケースがあります。画像を拡大して観察することにより、症状やトラブルをより明確に確認することができるようになります。

また、お口の中の状態を画像で記録に残しておくことで、治療前と治療後の状態の変化、むし歯や歯周病の状態の変化、噛み合わせの変化など、さまざまな経過が一目瞭然で分かるようになります。

口腔機能低下症の検査
(健康保険適応)

口腔機能低下症とは、その名の通りお口の中の機能が低下していく症状です。具体的には、食べ物を噛み砕く咀嚼、食べ物を飲み込む嚥下、口を動かし思いどおりの音を作る構音、口の中を清潔に保つだ液、口の中の異常を感じる感覚、これらが低下します。

主な原因は加齢ですが、そのほかにも身体の病気が原因になる場合など、さまざまな要因があります。口腔機能低下症を放置していると、食事をすることが難しくなり、お口だけでなく全身の筋力が衰え、特に高齢の方は要介護状態につながるリスクが高くなります。

そのため、お口の中の機能が適切な状態にあるのかを検査し、必要な場合にはお口の中の機能を低下させないためのトレーニングなどのアドバイスに役立てています。

※50歳以上の方が対象となります。

口腔機能発達不全症の検査
(健康保険適応)

口腔機能低下症とは、先天性の疾患などがないお子さんにおいて、食べる・話す・呼吸するなどの機能が十分に発達していない、もしくは正常な機能を得られていない状態を示す症状です。

主な原因は生活習慣によるお口の機能の未発達にありますので、お口の機能を向上させるトレーニングなどのアドバイスを行っています。

お子さんのお口の機能が未発達のまま成長すれば、大人になってからの健全な生活にも支障が出るようになってしまいますので、お子さんの将来のために非常に重要な検査と言えます。

※15歳未満の方が対象となります。

だ液検査
(保険適応外:3,300円)

だ液には、食べ物を食べた後に酸性に傾いたお口の中を中性に戻す緩衝作用というものがあります。そのため、この緩衝作用が弱かったり、だ液の量が少なかったり、あるいはだ液の中の細菌量が多かったりすると、むし歯のリスクが高くなります。

そのほかに、口の中の酸性度、アンモニア、白血球などの6項目がわかります。

だ液検査を行うことで、むし歯に対する防御力とむし歯になる危険性(お口の中の環境)を調べます。それに加えて、3日間の生活習慣シートを記入していただきます。

だ液検査の結果を活用することで、おひとりおひとりに合った効果的なむし歯予防の対策を行うことができるようになります。

歯周病菌のPCR検査
(保険適応外:3,300円)

歯周病を起こす歯周病菌の中でも特に悪玉なのが、ポルフィロモナスジンジバリス(PG菌)という細菌です。

この細菌は思春期以降にだ液を介して感染し、一度感染すると、細胞内に入り込むため駆除できません。また、血液を餌として増殖し、全身への悪影響を増大させる細菌です。

この細菌に感染しているかをコロナでも有名になったPCR検査で調べることができます。この細菌に感染している歯周病リスクの高い方には、歯みがき剤を変更したり、定期予防処置の間隔(定期的な歯科医院への通院間隔)に気をつけるなどの配慮が欠かせません。

咬合検査(顔貌検査を含む、
保険適応外:7,700円)

かみ合わせを調べる検査です。「かみ合わせ」という言葉は、その定義があいまいで、何が正しい「かみ合わせ」かは、患者さんはよくわからないのが実情ではないでしょうか?

上人豊田歯科では「かみ合わせ」は、顎関節の位置と上下の歯の位置にズレがないことを理想的な「かみ合わせ」と考えています。

また、この検査を行う際には、合わせて顔貌写真を撮ります。顔貌写真とは、安静時とスマイル時の顔の写真を正面、斜め 45 度、真横などの角度からそれぞれ撮影します。

顔貌写真まで撮影することで、顔の左右対称性や骨格、上顎と下顎の位置関係、頭蓋骨に対する上顎の位置関係、口の周りの筋肉の緊張状態など、さまざまな情報を得ることができますので、その結果も治療計画に反映させていきます。

血液検査(保険適応外:
1検査につき1,100円)

歯医者で血液検査というと、ちょっと不思議に思う方もいるかもしれません。でも、血液検査のデータというのは、歯科治療を行う上でとても重要な情報になります。歯科治療の中には、身体の病気の状態によってはできない治療もあるからです。

具体的には、身体の微少炎症を調べる高感度CRP値、糖尿病のHbA1c値、随時血糖値について、必要な方に行います。検査方法は、手のひらからの少量の採血になります。

また、歯周病の状態が進行すると、お口の中にある歯周病菌が血液を介して全身に運ばれ、動脈硬化・糖尿病・心疾患・脳血管疾患・早産・誤嚥性肺炎・骨粗しょう症などの身体の病気を悪化させる原因になります。

できるだけ当院で安心して治療を受けていただけるように、しばらく病院や健康診断で血液検査を行っていない患者さんなどには、血液検査を提案することもあります。

将来の歯並び予測検査(小児用)

お子さんの歯並びを気にしている保護者の方は多いと思います。とはいえ、永久歯が完全に生えてきてしまってからとなると、本格的な矯正治療を行う以外に改善の方法はありません。その場合、歯並びを整えるためにやむを得ず歯を抜くケースもあります。

一方で、お子さんは成長するものです。なので、その成長のプロセスを利用することで、正しい歯並びへと導くことができるケースも数多くあります。ただ、それに取り組むためには、永久歯へと生え変わる前から改善に取り組む必要があります。

実際のところ、永久歯の生え方の予測は乳歯がすべて生えそろった4歳ごろから行うことができます。早めに将来の予測を立てれば、それだけ早く対処していくこともできます。お子さんの将来の歯並びが気になる保護者の方に、ぜひ活用していただきたい検査です。

分からないのが一番怖い…

このように、上人豊田歯科には実にたくさんの検査があります。もちろんすべての患者さんがすべての検査をするわけではありませんが、必要に応じて私たちから提案する検査は、ぜひ受けていただきたいと思っています。

もしかすると、少し面倒くさいと思われるかもしれません。でも、今の状態が正しく理解できていなければ、良い治療をすることもできませんし、あなたが抱える悩みやトラブルを解決することもできません。

それに、私たち歯科医師にもできることとできないことがあります。技術力がネックになることもありますが、それ以上に設備が整っていないので対応できないということが本当にたくさんあります。

でも、私たちがそのトラブルの改善を自分の医院では無理ということを正しく判断できなければ、それは患者さんにとってのデメリットになります。私たちができないものに手を出したら、それが原因で患者さんの状態を余計に悪くする可能性だってあるのです。

ご自身の病状を正しく理解するため、そしてより良い治療を安心して受けるために、当院で行う検査を有効に活用していただきたいと思います。