上人豊田歯科が大事にする
3つの価値観
私たちの目指す歯科治療のゴールは、患者さんが「もう二度と歯のことで悩まなくなること」「歯のことを意識せずに何でも美味しく食べられる生活を送ることができること」です。
それを実現するために、次の3つの価値観を重視した歯科診療を行っております。
当院を利用されるすべての患者さんに知っておいていただきたい大切な考え方ですので、ここで紹介させていただきたいと思います。
1:歯科治療に「治った」は
ありません!
私たちは、歯科治療において「治った」という言葉を使うことはできないと考えています。なぜなら、歯科治療というのは持って生まれた天然の歯を削り、そこに人工の詰め物や被せ物を入れて修復するものだからです。
残念ながら、一度でも削ってしまった歯はもう二度と元に戻すことはできません。詰め物や被せ物を入れるということは、義手や義足をつけているのと同じことです。歯の持つ「食べる」という機能を回復させるために、やむを得えない手段でしかありません。
人工物を入れることは、悪い部分が治ったということではなく、食べる機能を回復させるためにやむを得ず「延命」させているに過ぎません。
ですから、健康な歯を人工物にしないということが最も大切なことです。そして、やむを得ず人工物で補うことになった場合には、できるだけ長く良い状態を維持することができるようにメンテナンスしていくことが必要なのです。
2:お口の健康から
全身の健康を手に入れる!
なぜ、歯とお口の健康を大切にするのか? その最大の理由は「健康な身体を守るため」です。
むし歯を良くするためには、はじめにむし歯になった生活習慣を改善する必要があります。子ども時代のむし歯は、糖質過多の食生活を改善するとともに、歯をみがく習慣と正しい歯のみがき方を身につける必要があります。いくらむし歯を削って詰めても、原因を改善することなく大人になり年を重ねることで、Ⅱ型糖尿病の発症リスクにつながるのです。
お口というのは、身体の健康を維持するために欠かせない栄養の入り口になります。
たとえば、歯を失ってかむことができないと、野菜などのかたい食べ物を避け、柔らかい麺類などを好むようになり、糖質にかたよった食生活になります。もし入れ歯やインプラントで機能を回復してかめるようになったのであれば、糖質にかたよってしまった食事の内容も改善する必要があります。
このように、歯とお口の健康は、バランスよく栄養をとるための食事にもつながっているのです。
また、近年の研究で明らかになってきたのは、お口の中の歯周病菌が動脈硬化、心疾患・血管疾患、糖尿病、早産・低体重児出産、大腸がん、非アルコール性肝炎、アルツハイマー型認知症、誤嚥性肺炎などの身体の病気を引き起こす原因のひとつになっているということです。
多くの人たちが恐ろしいと感じる病気でしょうし、できれば一生かかりたくない病気ばかりだと思いますが、お口の中にある歯周病菌が歯ぐきの中の毛細血管に侵入し、血流に乗り全身の臓器にもさまざまな悪影響を及ぼしています。
また、むし歯菌が脳出血に影響を与えているということもわかっています。そのため、口の中の細菌を減らすことは、全身の血管を守ることにもなります。
このように、歯とお口の健康を維持することは、全身の健康を守るというゴールにつながっています。このことをあなたご自身に理解していただき、一緒に歯とお口の健康を守る努力をしていきたいと思っています。
3:「歯科ドミノ」から抜け出す!
~主治医は
あなたご自身です!~
歯というのは、急に悪くなるものではありません。年をとったから悪くなるものでもありません。30年~50年という長い年月をかけながら、少しずつ悪くなっていくものです。
では、なぜ歯が悪くなってしまうのか? その原因は、生活習慣にあります。小さいころからの悪い生活習慣が歯や、顎の発育を悪くさせ、その悪い生活習慣を改善することなく過ごしてしまうから、年を重ねるごとに歯がどんどん悪くなってしまうのです。
病気の治療は、原因を改善することです。むし歯や歯周病、歯を失ってしまうことなども、その原因を取り除くことなく「悪くなったところを削って詰める」「歯がないから入れる」ということを繰り返していれば、状態はどんどん悪くなるに決まっていますよね?
このように原因を改善することなくお口の中を人工物に変えていった結果、年齢とともに状態がどんどん悪くなっていくことを私たちは「歯科ドミノ」と呼んでいます。
このドミノ倒しの悪循環から抜け出すために、私たちは「悪くなってしまったころの生活習慣を改善すること」「悪くなってから歯科医院にかかるのではなく、悪くならないように歯科医院を利用すること」が重要だと考えています。
そして、生活習慣を改善するのは患者さんご自身なので、歯科治療の主治医はあなたご自身なのです。